運動能力に関連する重篤な症状
運動能力に関連する筋肉や関節の症状の発現は、患者さんの日常生活に永続的な影響を及ぼします1-6
低ホスファターゼ症(HPP)患者さんには、骨格系障害とともに、ミオパチーや激しい筋肉痛、筋力低下などの筋肉の症状が認められます。このような症状により機能障害が起こり、結果として著しく衰弱することがあります1-7
近位筋力低下によって、歩行や階段昇行などの運動が著しく制限されるため、HPPに特徴的なアヒル歩行を引き起こします2
HPP患者さんでは、ピロリン酸カルシウム二水和物(CPPD)の結晶形成による石灰化関節周囲炎などの関節症状や、著しい関節痛を伴う軟骨石灰化、脊椎骨増殖症、偽痛風などの関節症状がみられます1,7
- 最近のMayo Clinicの研究では、X線造影を行ったHPP患者さん(N=22)の27%に、軟骨石灰化が認められました4
小児のHPP患者さんでは、運動発達の遅延または障害が多く認められます2,5,6
aHPP Impact Survey(HIPS):インターネットによるアンケート調査。HPP患者さん133例を対象として、人口統計学的データ、HPPに関連する病歴、疾患の進行、健康関連QOLを調査しました3
bRochester Medical Indexの1976年1月1日~2008年12月31日のデータベースにおいて特定された被験者すべてのカルテを用いた独立調査。X線読影、臨床検査結果、臨床メモなどを調査しました。事前に規定された組み入れ基準は、診断時に18歳以上、ビスフォスフォネート製剤未使用、年齢補正後の血清アルカリフォスファターゼ(ALP)が低下、裏付けとなる診断要素がさらに1項目あることでした4
cインターネットによるアンケート調査(HIPS)と電話での調査(HOST)を統合したデータ。人口統計学的データ、HPPに関連する病歴、疾患の進行、健康関連QOLを調査しました。対象はHPP患者さん184例(小児59例、成人125例)3